飲食店開業に失敗しないために。 ― その5/事業計画 ―

こんにちは。西谷です。
今日は2月の最終日、明日からは芽生えの?3月ですね。
春の訪れに期待も膨らみますが、3月は期末ということもあり、卒業、入学など何かが終わり新しい何かが始まることの多い月でもあります。

このコラムをご覧の皆さんも、繁盛店の開業計画に着手するのもいいタイミングかもしれませんよ!

さて、前回までの4回で、スケジューリング、ターゲティング、コンセプトメイキング、業態企画の4点の意味と大切さについて述べて参りましたが、今回はそれを具体的に進めるための第一歩となる「事業計画」についてお話しましょう。

飲食店開業に失敗しないために。 ― その5/事業計画 ―

例えば、日本政策金融公庫(いわゆる “こっきん” )で融資を受けようとする際に提出しなければならない「創業計画書」のフォーマットには下記のような項目があります。

1.創業の動機
創業するのはどのような目的、動機からか。
2.経営者の略歴等
履歴上調理などの経歴(スキル)や取得資格はどのような内容か。
3.取扱商品・サービス
主力商品の内容やセールスポイント、売上占有率はどのようなものか。
4.取引先・取引関係等
顧客対象、仕入先などを具体化する。
5.従業員
どのような人材で何人体制で経営するのか。
6.借り入れの状況
クレジットカードを申し込む場合と同じで、他での借入状況がどのようなものか。
7.必要な資金と調達方法
設備資金、運転資金がいくら必要で、それはどこから調達するのか。
8.事業の見通し(月平均)
売上高、売上原価、人件費、その他経費、そして利益をどのように目標建てているか。

つまり、上記のような内容が「事業計画」には必要だということです。

仮に、1、2、4、6、は難なく記述できたとしても、はて、主力商品をどう説明すれば良いのか?とか、従業員の必要人数ってどうやって計算するの?とか、設備にいくら掛かるの?とか、売上高や利益ってどうやって導き出すの?とか、困ったことに実は多くの方が肝心の内容が解らないんですよね。困りましたね。

そうなんです、こういった重要なことがどういうわけか学校でもハウツウ本でも学べない世の中なのです。だから、皆さん「事業計画」の段階が曖昧になってしまう…。だから、開業してスタートで失敗しちゃうんですようね。
NEWS!! ※そういう大切な内容が学べるようにと、当所は『ガクショク』という短期集中スクールを開校(←click !!)することになりました!)
これらの数字を導き出す具体的な施策については、まずは当所をお尋ねいただき無料相談を受けてみてください。きっと何かに気付いていただけるはずですから。




次に、この「事業計画」の項目の中で、キモとなるのはいったいどれでしょう?(前提として、ターゲットやコンセプト、業態が最重要であることは無論ですが)
売上や利益の計画以上に、最も重要な科目は「投資計画」だと私は考えています。

飲食の事業を始めるには「投資」をしなければなりません。しかも事務系の事業や物販業に比べ、投資額が大きいのも飲食業の特徴です。だから、この「投資」を誤れば、失敗の確率が大きく高まってしまいます。

失敗した店舗の事例をみていると、物件を先に決めてしまった(前述)ケースの次に多いのが、この投資バランスの狂い、或いは投資額そのものの算定ミスによるものです。

新規開業・独立開業は、初めての事業であり初めての「投資」
全てが初めてのことで、分からないところだらけかもしれませんが、「投資」すべき内容とそれぞれの科目に対する投資額、そして全体投資額(全体予算)のなかでのバランスを決して誤らないよう計画することが非常に重要です。

売上をしっかり立てることよりも、実は “ 投資をちゃんと計画する ” 方が重要なんですよね。

いかがでしょう、「投資」「投資計画」対する考え方、少し変わりましたか!?

著者

西谷 啓輔
西谷 啓輔
GLOBAL DIRECTION 代表
大和学園 京都調理師専門学校 非常勤講師

1962年・寅年生まれ。現在53歳。
某大手アパレル企業のマーチャンダイザー出身。
突如中堅飲食企業に転職し、企画室長を経て管理職に。数々の大型店舗の開発を経験し、貯まったノウハウとネットワークをもって、ディレクションという立場から飲食業界支援の道へ乗り出した。この道16年のキャリア。
世の若い飲食店のために、日夜熱い思いで頭も体もフル回転!

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